年の瀬のリュウキュウウマノスズクサ
渡久地さんに道々を案内していただきながら、リュウキュウウマノスズクサを探す本部道中。運がよければ開花を見られるころと当てにして。
はじめ塩川に寄る。それとおぼしき蔓草があるが、確信が持てない。
川を渡すオオハマボウの立派なこと。
気を取り直して、アドバイスのあった嘉津宇岳へ。
アドバイス通り、登山広場での脇でリュウキュウウマノスズクサが見つかる。ただし、花や蕾は見当たらない。
樹木を覗けば貝塚でもおなじみのキセルガイ。ただ、古我地原貝塚や北原貝塚、荻堂貝塚といった植物トーテムの貝塚で重要なツヤギセルではなさそう。
気をよくして、地元の小学生たちの一行にまぎれながら、登山道を登ってみる。
緑きれいなアオミオカタニシ。備瀬貝塚や浜屋原貝塚で出ている。地元の貝なんだなあと感じ入る。
ヒカゲヘゴ、クワズイモ、ボチョウジ、見事な植物はあまたあるのに、お目当てのものには出会えない。山頂は魅力的だが、それが目的ではないからと下ることに。もういちど登山広場の脇を丁寧にたどってみて、いくつかリュウキュウウマノスズクサを見つけるが、花はつけていない。下り道も渡久地さんはゆっくり進んでくれ、脇の植物をつぶさに見ていくが、蔓草も見当たらない。なかなか出会えないという事前情報は本当なのかもしれない。
ただ、蔓草は出会えたのだから、それでよしとしよう。
もうひとつその地に立って見たかったのはアンチの上貝塚だ。ご多分に漏れず、ここにしても埋め戻されているわけだから、なにがあるわけでもないのだが、アンチの上は、ヤドカリ・トーテムの貝塚で全面発掘されて充分なデータが揃っている点でとても貴重なのだ。
瀬底大橋のたもと付近。われらがアマムにもご挨拶。報告書にある通り、北風が強い。この風と海流の強さも肌で感じたかったことのひとつだった。
熱帯生物圏研究センターに知人を訪ねるも不在だったので、島の東南沿いを辿る道すがらだった。ここへ来ても、目は道沿いの植物に向かっている。渡久地さんが、あれはそうじゃないかなとおっしゃる。
リュウキュウウマノスズクサ。で、ついに蕾と花に遭遇。嬉しさあまって何枚も撮った。
小さな花と知っていたが、本当に小さい。大きな葉に隠れているので、注意していないと気づかないだろう。それでもこのいでたち。気づいたら、もう眼を離せない小さな太陽だ。
よく「林縁」に生えているとあるが、見つけたのは海岸沿いの道でしかも海岸側の植生のなかにあった。12月27日。開花はこれからが多く見られるのだと思う。次はこれを植物トーテムとした奄美大島で見てみたい。渡久地さん、本当にありがとうございました。
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コメント
おはようございます。
ベニモンアゲハ(幼虫)の食草ですね。 庭の蔓を見にってきましたが 咲いていませんでした。
小杉の想い出ありがとぅ。
来年もまた 逢いに行きたい。
お世話になりました。
投稿: 竹盛窪 | 2019/12/30 08:45
盛窪やか
奄美大島の植物トーテムで霊魂蝶はジャコウアゲハです。与論でも見たいです。
ジャコウアゲハの蛹がもしあったら、はたてぃたばーり。
投稿: 喜山 | 2019/12/30 09:43