安良川(アラゴー)遺跡の遺構
奄美大島笠利半島の安良川遺跡は、ムラサキオカヤドカリ段階にある。
この遺構のスデル場であるムラサキオカヤドカリ・トーテムを描いてみる。
土器や貝の分布が示すように、上図①~③は、空白になっているから、スデル場の一部であると考えられる。
右上端の「ウニ土坑」は宿貝を示している。おそらく③を含めてだ。
そこでは、32人の女性と2人の男性が貝とおびただしいウニの棘で表現されている。
②と「ミミガイ土坑」は腹部を示す。北端のピットは尾肢の表現かもしれない。
①は左の鋏だ。左右のピットが何を表しているのか定かではない。鋏の両端だろうか。
そして、ヤコウガイのピットは右の鋏に当たる。この近くには、ムラサキオカヤドカリのピットもある。個体数は分からないが、「詰まった状態」と報告されている。
チョウセンサザエの殻にヤドカリが入ったままで湯がかれたと考えられるピット。ヤドカリは湯がかれれば赤くなる。トーテム自身に火をかけることで示されているのは、右の鋏が太陽であることだ。左は女性性が強いから、右ということなのだと思う。
安良川では、ヤコウガイは殻より蓋が多く検出されている。腹部ではなく、蓋が「太陽」を示すことがここにも記されている。
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