具志堅貝塚の貝類
本部の具志堅貝塚の貝。
出土が集中する52・53ラインのⅠ、Ⅱ区で集計した。具志堅貝塚は、オウギガニ段階を示す。興味深いのは、Ⅱ層のⅠ区とⅡ区とでは、貝類の構成に違いがみられることだ。西側のⅠ区ではイソハマグリ、チョウセンサザエの蓋が1,2位だが、規模が7倍になるⅡ区では、オキナワヤマタニシ、イソハマグリになる。
ⅠⅡ区全体でみると、Ⅰ区(オキナワヤマタニシ41%、イソハマグリ21%)、Ⅱ区(サラサバテイラ16%、スダレハマグリ16%)となっている(報告書)。これは、オキナワヤマタニシとイソハマグリ、サラサバテイラとスダレハマグリでそれぞれオウギガニを示しているのではないだろうか。オキナワヤマタニシは、2体でサラサバテイラ1体と同等の意味を持つ。
この二対以外の対も潜んでいるかもしれないが、これは母系の集団の単位を示すものかもしれない。
下層(おそらく苧麻段階)からは、遺骨も出土している。ここがあの世との境界部であることを示している。
また、具志堅にはシヌグ祭がある。
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