「先史奄美のヤコウガイ消費」(木下尚子)
「先史奄美のヤコウガイ消費」(木下尚子)をもとに、貝塚を整理してみる。
ムラサキオカヤドカリについては、備忘に追加した。
これをみると、安良川遺跡にある7~8世紀に、ムラサキオカヤドカリ段階へ移行したことになる。
土器は兼久式と一括しているなかで移行は起きている。もうひとつ不明なのは、兼久式の前段階の沈線文脚台系のときにコモンヤドカリ段階へ移行していると考えられることだ。
つまり、このように土器とトーテムがずれる。
沈線文脚台系の最初期に位置づけられるサウチ遺跡は、貝類からみると、すでにコモンヤドカリ段階に入っていると思える。
BⅡ区では貝の集積が見られる。報告書では、「殆どサラサバテイで、ホラガイ、ヤコウガイ、シャコガイ、アツソデガイなどが一・二個づつまざっているが、これらのなかには穿孔された特殊なものが見られる」(『サウチ遺跡』)としている。
ナガラ原東貝塚に倣ってここでの意味を推理する。
サラサバテイラ:女性
ホラガイ、アツソデガイ:鋏
ヤコウガイ:腹部
シャコガイ:宿貝
を示している。
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