面縄第3貝塚の貝類
シャコガイ・トーテムにぴったり合った貝層(土器でいえば、隆帯文)になかなか出会うことができない。
面縄第3貝塚は、条痕文の土器の他に前3期の室川下層式も出土しているので、その可能性はある。
ここは畑地の整備事業の際、発見されている。
面縄川に接するためか、検出砂層からは水が湧き、電動ポンプを投じても調査区全面が水没する状況であった。現状の体制では十分な調査が行なえないと判断したため、県農村整備課と協議し、これ以上の掘り下げは行なわず、遺跡を地下保存することとした。(『面縄貝塚』)
この記述は示唆的だ。川があり、そこにはカワニナがある。湧水のところにもカワニナはいる(参照:宜野湾市「カワニナ」)。
シャコガイがトーテムとなったとき、人間は洞窟状の穴から出現するものになった。そこにいる貝はトーテム化身貝として選ばれたのだ。
オハグロガキは、ギザギザの口がシャコガイに似ている。大ヤマタニシは殻の蓋を持つ(参照:「蓋を腰に着いて付けて移動 オオヤマタニシ」)。
250と数は少ないが、これらの貝類は、トカゲ期ではなく、すでにシャコガイ期に入っていると見なせるのではないだろうか。
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