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2018/05/15

ナガラ原東貝塚のヤドカリ貝

 貝類の採集方法もちがうのだから、ほんとは一緒くたにしてはいけないのだが、貝の傾向をみるために乱暴にやってみる。

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 これらは、Ⅴ、Ⅳ、Ⅲ層を通じて出現する貝だ。Ⅳ層まで構成比を高めてⅢ層で落ちる貝は、コモンヤドカリ性が強く、三層を通じて構成比を高めるものは、ヤドカリ性¥が強いと見なせる。ただ、Ⅲ層のサンプルは少ないので、判断に迷うものもある。

 マガキガイとサラサバテイラは、コモンヤドカリまでの表現が強い。サラサバテイラは礁斜面の貝として、コモンヤドカリ性が強いのは分かるが、マガキガイはムラサキオカヤドカリ性が弱いとは言い切れない。

 クモガイは、コモンヤドカリ、ムラサキオカヤドカリを通じて減少するのは分かる。ニシキウズの減少は、サラサバテイラと同期したものだ。

 また、Ⅳ層で構成比を下げるが、Ⅲ層で上がる貝たちは、オウギガニとムラサキオカヤドカリで強いものと見なすこともできるが、判断しにくい。

 オキナワヤマタニシやオキナワウスカワマイマイなどは、コモンヤドカリ初期とムラサキオカヤドカリ期で強いともみなせる。

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 ひとまず、これらの貝を、ヤドカリ期を通じた貝類の一例と見なしておく。


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