竹富島カイジ浜貝塚の貝 4
改めて竹富島カイジ浜貝塚を見てみる。
0~3地区では、Ⅳ層からⅢ層にかけての陸産(Ⅴ)の高さと、4~21地区では、礁斜面(4)の高さが、ヤドカリトーテムを示しているように見える。また、シャコガイ族とマガキガイ族の構成比の交替も面白い。
それぞれの層で構成比を見ると、ヒメジャコの下層での優位が目立つ(Ⅳ層で1位、Ⅴ層で2位)。これは、すでにムラサキオカヤドカリの段階に入っていることを示すものだと思える。それは、コイワニシ、コオニコブシ、マダライモが登場しているのにも示される。ムラサキオカヤドカリの眼柄だ。
眼柄の類似から捉えられた貝類は、マダライモ、レイシダマシ、コオニコブシ、オニノツノガイ、コイワニシが挙げられることになる。
また、推移でいえば、ヒメジャコとマガキガイが交替する。これは、「太陽」が女性から男性へ交替したことを示唆するように思える。チョウセンサザエに代わって、その蓋がマガキガイに伴走するように優位になるのも同じことを示している。
礁斜面からは、少数ながらサラサバテイラ、ギンタカハマが得られている。
赤が目立つケイトウガイや礁斜面のヒレインコは、コモンヤドカリ段階の記憶を示すものではないだろうか。白いスベスベも際立つトミガイやリスガイは、ヤドカリの腹部を思わせる。
クルマガサ、コウダカカラマツ、クロチョウガイは、ヤドカリ期の太陽貝として備忘しておく。
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