平安山原B・C遺跡の位相 1
読谷の平安山原B・C遺跡から出土した貝類から、トーテム段階の位相を測ってみたい。
(黒住耐二「平安山原B遺跡と同C遺跡の貝類遺体および本地域の遺跡出土貝類まとめ」から作成)
Bの①~③とCのⅡ群、Ⅲ群の上下層を、段階がスムーズになるように配置してみた。ここで重視しているのは、イソハマグリの推移になる。ただ、イソハマグリがダントツになるので、途中でカットして他の貝類の推移も分かるようにしてみる。
このグラフでいけば、Ⅲ群下層からヤドカリ・トーテムの段階に入っていることになる。その指標になるのが、イソハマグリだ。
それまで、優占するも、下降し、横ばいになるのが、マガキガイ。下降が著しいのは、シラナミとアラスジケマンで、アラスジケマンの方が先に下降を始めている。アラスジケマンと似た下降を示すのはクモガイ。そしてその後に続くのが、サラサバテイラだ。ただし、マガキガイと同様、下降後に横ばいで推移している。
上昇 イソハマグリ
下降 シラナミ、アラスジケマン、クモガイ
下降後横ばい マガキガイ、サラサバテイラ
この推移は、イソハマグリがヤドカリトーテムを象徴し、シラナミやアラスジケマン、クモガイがカニトーテムを象徴していることを示している。マガキガイやサラサバテイラもカニトーテムを示すが、一定程度、ヤドカリにも見出されている。
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