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2018/04/21

カニトーテム段階の貝類推移 2

 カニトーテム段階の貝類をより詳細に追ってみる。シヌグ堂遺跡にサンプルを採ったオカガニ段階(仲原式)から。

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 オキナワヤマタニシ等の「陸産貝」(「報告書)」が圧倒的で、これはミナミオカガニの棲息地に呼応している。2位は、マガキガイでミナミオカガニの鋏との類似が捉えられている。3位の「チョウセンサザエの蓋」は、貝トーテムの系譜で連面としてきた「貝」への関心を示す。

 二枚貝では、イソハマグリ、シレナシジミ、リュウキュウマスオ、アラスジケマンとビッグネームが顔を揃えるが、成長肋への関心が強い。これは、オキナワヤマタニシ等、チョウセンサザエ、そして10位のコゲニナが螺肋族なのにも対応している。まず、ミナミオカガニの腹部は、腹節の節との類似が重視されたのだ。

 スナガニ段階(阿波連浦下層式、新城下原遺跡のⅤ層)では、二枚貝への関心が圧倒的だ。これは、ミナミスナガニ、ツノメガニの棲息地に呼応する。

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 タママキガイ、イソハマグリ、ヘラサキガイ、ユウカゲハマグリが象徴するように成長肋が控えめで殻が、スベスベしているのが特徴的だ。これは、スナガニの甲が平滑なのに呼応している。一方、放射肋の目立つ貝への関心も示されている。

 鋏の類似が捉えられているのは、イボウミニナで、おそらく円錐形が短めのものなのではないだろうか。

 「新城下原遺跡の川跡」が示すシオマネキ段階(浜屋原式)の貝は、アラスジケマンに象徴される放射肋の発達した二枚貝が圧倒する。そして、ヒメジャコ、シラナミなどの大型のものが顔を出してくる。サンゴ礁=胞衣の思考が成長してきているのだ。

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 それに合わせて放射肋の発達した貝のなかでも、シロキクザルのように突起が棘状になったものに関心がもたれている。

 マガキガイを除けば、鋏との類似はツノレイシが筆頭にくる。長い鋏との類似が捉えられてよさそうなものだが、そうではないのは、メスの鋏が思考されているからだと思える。

 「平安山原遺跡のⅢ群上層」から採ったオウギガニ段階(大当原式)では、シラナミ、ヒメジャコの大型の放射肋族が目立つ。サンゴ礁=胞衣の思考の隆盛だ。

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 マガキガイ、サラサバテイラ、チョウセンサザエと、鋏も大型の貝類で類似が捉えられる。トーテム小、化身貝大というところにも、貝=サンゴ礁の視線が感じられる。

 クモガイのように突起への関心も高い。これは、デコボコでトゲトゲしたオウギガニであるとともに、カニは突起の生えた貝という思考が働いているのではないだろうか。

 「平安山原遺跡のⅡ群」にみるヤドカリトーテム段階(アカジャンガー式)では、ふたたびスベスベの二枚貝が関心を集める。これは、ヤドカリの柔らかで滑らかな腹部に呼応している。

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 一方、マガキガイ、イモガイ類、サラサバテイラ、クモガイなどは、サンゴ礁=胞衣の思考の継続を意味するように見える。性交と出産の認識の受容のあとにも、母系社会が継続したことをこれは示唆しているのではないろうか。

 ここでカニからヤドカリへの段階のなかで、メタモルフォース思考を読み取ってみる。

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 二枚貝にせよ巻貝にせよ、スベスベした殻への注目は、スナガニとヤドカリという二つのピークがある。一方は、平滑な甲、他方が柔らかな腹部との類似だ。

 放射肋は、シオマネキでピークになり、オウギガニでも継続する。シオマネキから大型のものへの関心が強まり、その後も成長しながら継続する。

 オウギガニでは、扇形の貝類や棘への関心も強まる。
 

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