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2018/02/26

石垣島名蔵貝塚の貝

 石垣島名蔵貝塚の貝を見てみる。200以上の多めのものをピックアップした。

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(『名蔵貝塚群発掘調査報告書 県道改良工事に伴う緊急発掘調査』「沖縄県文化財調査報告書第64集)


 最多はリュウキュウサルボウ。これをはじめ砂底の貝の多さは、砂蟹の段階を強く示唆すると思える。

 アラスジケマンガイ、シレナシジミ、キクザル等は、シャコガイの化身態で、ヒメジャコが163体出土しているのに対応している。

 気になるのはセンニンガイだ。これはトカゲ貝であるとともに、岸辺貝でもある。しかも、ヤドカリの宿貝でもある。

 チョウセンサザエ(9)、サラサバティ(64)も出土している。これらの棲息地は「潮間帯下-サンゴ礁」と記載されている。干瀬のあるサンゴ礁なら、これは干瀬、礁斜面となるはずだ。干瀬はなくても、貝はそれを象徴している。

 この名蔵貝塚の貝構成は、蟹トーテムの砂段階を示唆していると思える。ただ、センニンガイのヤドカリ示唆も気になる。

 参照:「イキナリ西表②~徒労の幕切れ~ 13.7/28」


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