貝塚の貝とトーテム
ここで考えたいのは、貝塚時代の各段階でのトーテム思考だ。
アトランダムに挙げると、
・マガキガイは、前1期から愛好されている。
・他界が発生する前の前1~2期でヤコウガイが多いのは、与那国島のトゥグハマ遺跡を思い出させる。
・シャコガイは、前2期にトップ3に入り、以降上位に上がらない。もちろん、このデータは名護の大堂原と古宇利島から得られたものだから地域特性を反映している。しかし、トーテム化したシャコガイは、食べられる対象として積極的に選ばれていないのは確かだ。
・キクザル類は、前2期から前4期中葉までトップにある。これはトーテムの影響を受けていないと考えられる。
現段階でトーテムの影響が分かるのは、前4期後半の「オキナワヤマタニシ」で、これは苧麻トーテムにより陸の貝が呼び寄せられたためだと考えられる。
もうひとつは、前4期後半から干瀬のチョウセンサザエや内湾のチュウキュウマスオ、イノーのマガキガイが浮上してくることで、これは前5期のサンゴ礁トーテムを先取りしたものだと思える。
後1期のアラスジケマンは、おそらく蟹トーテムの影響だ。
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