「沖縄島南部における先史遺跡の分布と立地について」(山崎真治)
山崎真治は、先史時代の遺跡立地について、糸満と南城との地形のちがいを指摘している(「沖縄島南部における先史遺跡の分布と立地について」(「沖縄県立博物館・美術館博物館紀要 沖縄県立博物館・美術館 編」2011)。
南城では、標高の高い石灰岩台地が広く発達していて、険しい崖線の続くところに遺跡は分布している。対して、糸満は海水面と比高差の小さい低平な石灰岩台地がひろく分布していて、遺跡も台地縁辺部から海浜部にかけて形成されている。
糸満では、居住活動に適した広い平坦面を確保することができた。
縄文時代の南城方面では、まだ低地部分での砂丘の発達が十分でなく、弥生~平安並行時代に砂丘が発達して以降、低地に遺跡が進出した、と推定することができる。
低地である場合、トーテムの変化と遺跡の立地は連続的に見えるわけだ。
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