「沖縄新石器時代前Ⅳ期の二・三叉工具による押し引き文土器について」(島袋洋)
島袋洋は、奄美系と呼ばれる土器のうち、面縄東洞式は、「先端が二叉や三叉に分岐したヘラ状工具を使用して押し引き文を施」されていると指摘している(「沖縄新石器時代前Ⅳ期の二・三叉工具による押し引き文土器について」(島袋洋「廣友会誌」2016)。
これは曲線文が組み合わされるものに集中する。
先端の尖ったあるいは丸味を帯びたヘラ状工具による幾何学的な文様と異なり、曲線を駆使した抽象的な構図やUターンするような横位文など、特徴的な文様構図を採用している(後略)。
出土した遺跡・皆具かごとに丁寧に説明されているので、感覚的につかむことができた。ぼくたちはこの工具をカラムシ(苧麻)の茎と推定している。
古我地原貝塚のこれは、筆使いのような指の動きまで見えてくるようだ。
上の伊礼原遺跡のものは、超えと潜りを丁寧に表現しようとしている。
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