「あの世」の展開
他界発生以降の「あの世」をシミュレーションしてみる。
前4期には、砂丘近くの「この世」1に対しては、リーフ近辺の「あの世」1が対応する。また、丘陵の崖下の「この世」2の場合は、崖上などの「あの世」2が対応する。「この世」2に対する「あの世」2は、隣り合わせであってもよい。
前5期、台地上の「この世」3に対してはリーフ外の「あの世」3が対応する。より内陸の「この世」4に対しては、「あの世」4が対応する。サンゴ礁=貝の理解は、地上の山をサンゴ礁と等価物とみなす視線が生まれる(ティラ山)。
後1期になり、砂丘の「この世」になると、「この世」5には、ふたたび近くの「あの世」5が対応すると思える。
こう考えて、すべてすっきりするわけではない。
島人が移住を繰り返していたとすれば、「あの世」の遠隔化は「あの世」5を起点に、起こることになる。あるいはそうかもしれない。
アドキ、コマカ島、久高島のような遠隔化はどうして起こるだろうか。たとえば、熱田原貝塚のような丘陵斜面の島人が、砂丘に降りた場合、すでにサンゴ礁=貝の視線を得ているので、コマカ島あるいは久高島は「あの世」の島になりうる。このとき、より手前の島であるアドキ島も「あの世」の系譜に必然的に入るということなのだろうか。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント