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2017/12/29

蝶形石製品と籠目文系土器

 伊藤慎二は、蝶形骨器と土器口縁部との類似性を指摘している(「琉球貝塚文化における社会的・宗教的象徴性」『祭祀儀礼と景観の考古学』)。

 それは、最古級とされる古我地原貝塚出土の石製品にまで及ぶ。伊藤によれば、

形態的な特徴は籠目文系土器群古2段階(面縄東洞式・嘉徳Ⅰ式A・Ⅱ式の一部類)の斜めに組み合わせた籠目状の文様構成輪郭と口縁部突起に一定の類似性が存在することも注意される。

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 参照して注意されるのは、籠目文においても口縁部の「麻」表現のなかに、「蝶」が織り込まれているということだ。ぼくたちは、ギザギザを「苧麻」の葉の縁と見なしているのだが、あるいは「蝶」の姿も見出すべきなのかもしれない。


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