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2017/11/05

「リモートセンシングによる石垣島サンゴ礁形成史の地域差推定」(小林竜太、山口徹、 山野博哉)

 下田原期の前半(4800-4200年前)は、川平の北側、太平洋沿岸の一部に礁嶺が形成された。下田原期の後半に(4200-3600年前)は、側方成長によって分帯構造を形成。「現在と比べて礁嶺の幅は狭く、礁池の深いサンゴ礁だったと考えられる」(「リモートセンシングによる石垣島サンゴ礁形成史の地域差推定 先史資源利用研究に向けて」「考古学研究」2013、小林竜太、山口徹、 山野博哉)。他の造礁サンゴは上方成長の途上。

 1.サンゴ礁が形成されていた。:白保竿根田原洞穴
 2.部分的に形成されていた。:ピュウツタ遺跡
 3.礁地形が認められない名蔵沿岸:大田原遺跡、平地原遺跡、フーネ遺跡

 無土器期(1900~900年前)の遺跡は、神田貝塚と崎枝赤崎貝塚。いずれの地形も礁池形がない浅海。

 名蔵には「サンゴ礁のかわりにマングローズ湿地や干潟、そしてハマサンゴやキクメイシが点在する浅海の豊かな漁場があっただろう」と、小林は書いている。


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