くびれ平底系土器とヤドカリ
ゴホウラがヤドカリ・トーテムの発生を促しているとしたら、くびれ平底系土器にはもうひとつ考えられることがあることになる(参照:「ヤドカリ・トーテムの発生とゴホウラ」)。
底部の「くびれ」が礁斜面を示しているとしたら、口縁部のでっぱりは陸側を示しているということだ。オカヤドカリは、浜辺から500m以内を生息圏としているからだ。そうだとしたら、「くびれ平底系」は、ヤドカリ・トーテムの発生を意味していることになる。
仮にそうだとしたら驚くことに、琉球弧の土器の様式変遷は、そのままトーテムの変遷に重ねて考えることができる。
しかし驚く前に、ここで性交と出産の認識も受容した。つまり、母系社会の終わりを意味したことになる。このことは、「くびれ平底」系のすみやかな終焉とグスク時代の幕開けという顛末と矛盾していない。
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