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2017/07/18

「自己拡張動機と他者を自己に内包すること」

 翻訳が読みにくいのだが、ようやく「自己拡張理論」の提唱者の論考を読むことができた。

 自己拡張モデルが提案しているのは、「人間の中心的な動機づけは自己拡張であり、おのおのがパートナーを自己に内包している親密な関係を通して自己拡張は求められる」ということ。

 自己の重なりあい。内包した後に、「広がった自己は親密な関係の非常に利他的な特質を作り出している」。

 自己拡張のメタファーは、「他人を犠牲にして不足している資源を得ることを意味する」ようにも見える。他方、「自己拡張は広がったアイデンティティや意識を意味するので、拡張は実質的に無制限であるといえ、ふつう、より強い利他主義へと導く」。提唱者のふたりのアロンは、後者のメタファーが広がることを望んている。

 自己拡張は、個人のアイデンティティの喪失ではなく、むしろ豊富化。初期のカップルは、激しいやりとりのなかで急激に自己を拡張する。

一緒に自己拡張的な活動を行なうことに時間が費やされているならば、一緒に過ごす時間が増えたことは満足感を増やすことになるだろう。

 自己拡張的活動にあるのは、「新奇さと覚醒」。

 メルロ・ポンティは、「親密な関係を"二重存在(double being)"」と表現。

 ふたりは、「関係を発展させることは、他者を自己に内包することによって自己を拡張するということである」と書いている。

 図解も載っているので、挙げておく。

Photo

 このモデルを提案しているアーサー・アロンとエレイナ・アロンもクリエイティブ・ペアのようだ。

 "Creating love in the lab: The 36 questions that spark intimacy"


『パーソナルな関係の社会心理学』

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