« 産山柄杓田の縁起譚 | トップページ | 生命の源泉としての地名 »

2017/07/24

イヤ地名

 土井卓治が『葬送と墓の民俗』で挙げているイヤ地名を列記してみる。

 まず、八束郡揖屋街(これは現在の島根県松江市東出雲町揖屋)。土地の人は、イヤ谷、イヤン谷、ヤダン等と呼ぶ。

 兵庫県美嚢郡吉川村の伊屋ノ谷。現在は三木市(伊屋ノ谷の正確な場所は分からなかった)。

 「讃岐の仲多度郡と三豊郡の堺にある弥谷山」。

この付近には死後間もないうちに、イヤダニ参りをする風があり、弥谷山は死者の霊魂が訪れる山があるとされている。ここにはお墓谷といって、多数の卒塔婆がたち、岩石の間から清水が湧出しているところがあり、サイの河原もある。

 徳島県剣山の麓の「祖谷」。徳島県桑野町大地にはイヤダニという埋葬地があった。

 岡山県秘坂鐘乳穴(ひめさかかなちあな)神社の西にある弥谷(いやだに)。その東、諏訪神社近くの「井弥の穴」。

 もう少し調べてみなければならないが、「イヤという地名を全国的に調べてゆくと、先祖の霊のある所をイヤ山イヤ谷と呼ぶ事例が多い」(「麦つき唄から」『故郷七十年』)という柳田國男の指摘は少し確かめられた形だ。これまで調べたものと合わせてプロットしておく。

 

|

« 産山柄杓田の縁起譚 | トップページ | 生命の源泉としての地名 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/87956/65380040

この記事へのトラックバック一覧です: イヤ地名:

« 産山柄杓田の縁起譚 | トップページ | 生命の源泉としての地名 »