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2017/05/20

トーテムの系譜と島人の思考 3

 こんどは「トーテムの系譜と島人の思考 2」に考古学上の年代の知見を当てはめてみる。すると、いくつか修正が必要なのが分かる。

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 ぼくたちは「貝」との関係ばかりに目を奪われがちだが、実は「蝶」の方が古くからの付き合いなのだ。そして、「蝶」が霊力内霊魂として発生し、霊力を離脱するまで、1600年間かかっている。これはそのまま蝶形骨器が作られた期間でもある。「蝶」は実に2100年ものあいだ、未生の領域を担ってきたのだ。

 また、琉球弧の北と南の重要な違いも分かる。南では、霊魂の発生は、「貝」をトーテムとする前だが、北では、「貝」トーテムに先立っている。これが刺青デザインの差として表出されているものだ。

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