「ジュゴンの乱獲と絶滅の歴史」(当山昌直)
当山正直は、『沖縄のジュゴン』(盛本勲)での沖縄、宮古・八重山の出土跡の分布状況について、骨製品の出土に注意を促している。
骨製品の場合は、出土したからといって必ずしもそこにジュゴンが生息していたという証拠にはならない。島内の、または離れた島との交易、またほかの島に住む人からのプレゼントされた骨製品の飾りということもありえるのである。
また、「沖縄島の中部域や伊平屋島でも、ジュゴンを獲ると津波がやってくるという」とも書いている。
八重山では食の対象にもなっていたが、沖縄島の伝承などには食べたという事例があまり見られず、むしろ畏敬の念が強いように思われる。
これを縄文期まで遡れば、要するに琉球弧全域で畏敬の念はあったということだ。
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