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2017/01/03

「奄美・秋名ショッチョガマの儀礼構造」(福島義光)

 ぼくはまだ農耕儀礼について云々するところに到ってないので、儀礼のなかの縄文的思考の痕跡を見るという目線になる。(福島義光「奄美・秋名ショッチョガマの儀礼構造」「日本民俗学」159号)

 ショッチガマは、「山腹にしつらえた片屋根の祭小屋のこと」。小屋は、丸太が支え、インドマラと呼ぶ搗き棒で深く埋めて搗き固める」。「初踏ませ」の儀礼をやる。

 秋名では、「小屋が倒れたときに東から太陽が昇ってこなければならない」と考えられている。満潮時に行なう。

 サンゴ礁期の思考の痕跡をみるとすれば、洞窟の塞がった満潮時に、蛇で貝を射ることにより(小屋を倒す)、太陽を出現させるという行為だ。

 ヒラセマンカイ。カミヒラセとメラベヒラセ。ここでも「初踏ませ」の儀礼をやる。

 「今年はいつもの年と代わっている年で不思議なほどであります。磯のアヤスビ(美しい貝)が陸に上がってしまいました」、「今年はいつもの年と代わっている年で不思議なほどであります。磯の岩石に花が咲いてしまいました」。

 前者は、貝の人間(あるいは他の動植物)への化身、後者は岩の貝への化身のことだ。


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