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2016/12/10

「みみらく考」(松田修)

 松田修は、「みみらくの島」が、「死者に逢える島」に噛みついてる(「萬葉」75号1971)。

 死者に逢える伝説の島は、福江島に比擬されているけれどそれとは別の神秘的な島がイメージされているというに留まるのではないか、と。現実の福江島は、「それは決して、死者再見の聖なる島みみらくそのものではないのだ」。

 松田は山中耕作の文章を引いている。

しかしこの作者の「みみらくのしま」に関する地理的知識は、半島、岬といった地形をなしているいまの三井楽を、島あるいは山と誤ったものであり、さらに「いづことか音にのみきく」というような曖昧なものであった。

 これは、実際の「みみらくの島」が、遠隔化されたことにより、「半島」「岬」が境界部になったことを示している。「みみらくのしま」とは、かつての他界そのものに他ならない。

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