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2016/10/17

『ジュゴンの上手なつかまえ方』(市川光太郎)

 ジュゴンは仲間同士でコミュニケーションを取る時や、自分ひとりでも気分次第でハナウタのように鳴く。これまでに分かっていることを整理すると、

 1.特定の時刻【夜明け前)によく鳴く。
 2.特定の狭い海域(エサ場の外)でのみ鳴く。
 3.単独個体が鳴き、母仔ペアの鳴き声は比較的少ない。
 4.チャープを互いに鳴き交わすことでお互いの位置を知ることができる。
 5.チャープとトリルの組み合わせは「ピヨピヨピーヨ」の順番がほとんど。
 6.チャープのレパートリーはとても少ない。
 7.トリルのレパートリーはチャープに比べて多い。
 8.トリルは内的なモチベーションが高まったときに鳴く(興奮状態やウミガメとの接触時など)。

 こうなる。ここでは、短い時間の鳴き声をチャープ、1秒以上の長い鳴き声はトリルと呼ばれている。

 著者たちは、エサ場の水深が特定の深さになったとき、摂餌音が集中することも確かめている。また、ジュゴンの肉はそう美味ではなかったとも書いている。

 

『ジュゴンの上手なつかまえ方――海の歌姫を追いかけて』

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