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2016/10/07

太陽になる(ティナー)

 沖縄本島のこと。

 年老いて六十一才に達すると、この島では「ティナァー」と称して、手甲部文様、茎状突起部文様を大きく広げる。(後略)
 糸満の女たちは、左手手甲部文様を扇形にひろげるが、それは末広がりにしあわせがあるようにとの意だと言う説明をきいた。
 首里では、三十七才に達すると、「ティナァー」を行うともいわれている。(小原一夫『南嶋入墨考』)

 ティナァーは、針突きの仕上げだ。ティナァーは太陽を示すとすれば、針突きの仕上げとは、太陽になる、祖先に近づくことを意味している。糸満で、扇形に広げるというのも、そのことをよく示している。

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コメント

「ティナァー」って何でしょうかね。
「ティ」は「手」であると考えられますから「ナァー」は「ニナ(巻貝)」でしょうか?
 巻貝は古来、太陽と同義だっか可能性がありますからね。
 東の海の穴から太陽は誕生し、西の穴に入り休息するのでしょう。
 その穴は、海底の巻貝以外に想像できませんね。

投稿: 琉球松 | 2016/10/07 11:52

琉球松さん

「手の貝」、なるほどそういう理解もありますね。ぼくは太陽=貝と理解しました。

「その穴は、海底の巻貝以外に想像できませんね」。
おっしゃる通りだと思います。そこにニライカナイの原像もあると考えてます。
http://www.slideshare.net/SoichiKiyama/no4-64956265

投稿: 喜山 | 2016/10/08 07:23

「ティ」を「手」と解釈しましたが、「ティナァー」は全体として「ティラニナ(太陽貝=シャコ貝)」かもしれません。
 シャコ貝は、その栄養を褐虫藻に頼るわけですから、電波を追いかける自動追尾パラボラアンテナのように、絶えず太陽の方向に口を開けてますね。

 シャコ貝に足を挟まれて死んだ「猿田彦」は太陽神そのものでしょうか。

投稿: 琉球松 | 2016/10/08 08:50

琉球松さん

「ティラニナ(太陽貝=シャコ貝)」、いいですね。そう、シャコ貝が絶えず太陽を向いている。島人はこれを見逃さなかったんでしょうね。すごいなぁと思います。

> シャコ貝に足を挟まれて死んだ「猿田彦」は太陽神そのものでしょうか。

サルタヒコとアメノウズメは蛇と貝の子だと思います。蛇と太陽の子。足を挟まれて死ぬというのは、トーテム返りでもありますよね。そして同時に「死ぬ」という神話表現が、トーテム時代の終わりも示唆している気がします。

投稿: 喜山 | 2016/10/08 09:17

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