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2016/10/15

空飛ぶ蛙はどれか

 「井戸ヌパタヌ子蛙誦言」(祖納)にいう「子蛙」は、どのカエルだろうか。

 井戸ヌパタヌ        井戸端の水溜りに棲む
 アブダーマ         子蛙が
 パニバムイ         翅が生えて空へ
 トゥブケー         飛ぶ永い年月のように
 バカケラ生命(イヌチイ) 吾等全村人の生命は
 島トゥトゥミ         島のあらん限り
 アラショウリ         永久にあらしめ給え(『八重山古謡(下)』

 井戸端にも棲む可能性があるのは、ハロウェルアマガエル、サキシマヌマガエル、ヤエヤマアオガエル。

 蛙は雨を呼び、蛇に食べられるから、空を飛ぶのは蛇になるのを意味するのだとすると、サキシマヌマガエルの背中線が気になる。

 一方で、翅が生えるのを蝶への変態と見なすこともできる。蛙は死に近い動物だ。天敵はサキシマハブだから、蛇とのつながりもあり、蛙自体もトーテムに近い存在として見られた痕跡もある。そういう意味では、人間に近い動物であり、それが化身するものといえば、蝶の可能性もあるわけだ。そういう眼でみると、ヤエヤマアオガエルが歌謡の蛙なのかもしれない。

 本には、クワズイモの葉で眠る成体の写真が載っている。

『日本カエル図鑑』

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