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2016/09/13

「はぶいの植物学」(多和田真淳)

 ハブイには、「すべて蔓性の植物が用いられる」。

 沖縄では、命脈、すなわち命の綱にはヌチヅィル(命蔓)というのでこれらの蔓草をヌチヅィルの象徴として全身にまとうたのであろう。

 たとえば、ブー(ちょま)をトーテムとしたとき、そこに身体の霊力の形を見い出したことになる。

 アザカはハブイと対をなすもので、「神人の手」に持つものだ。

ハブイ(『琉球国由来記』渡名喜島の項で”アザカ冠り”とある)をかぶり、手に葉付きの木の枝、青葉のススキ(『琉球国由来記』渡名喜島の項で”青葉のシヂコ”とある)、赤く仮種皮のはじけた果枝をもった神人、または人はたりまち神格化するものである。神格化したものがてにもったものはアザカと称し、このアザカは神の愛で、悪魔の最も恐れるものである。
 かくして、ハブイとアザカ、蓑笠と杖、をもったものは特定の日の行事に遠来神として、作物の種子をもたらし、降伏をもたらし、災厄を祓い、勧善懲悪をするという。神の恵み、神の加護、神の捌きを行なうのである。

 ハブイとアザカを対とみなせば、それは「蛇」と「貝」ということになる。杖があれば、杖にはその両方が象徴化されることになる。「はぶいの植物学」『多和田真淳選集』より。

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