ムナカタ族の三人の女神
「アヅミの神道」(中沢新一)から。
アヅミは、多くの南方系海洋民と同じように、「3」という神聖な数字をもとに、世界を分類し、思考している。(中略)
ムナカタ族の場合、海神は三人の女神(宗像三女神)となってあらわれ、海上はるか彼方の沖津宮、中ほどの中津宮、海岸部の辺津宮が、それぞれの御在所とされている。よくよく海人は三元論が好きである。
ぼくたちは、「海上はるか彼方の沖津宮」を遠隔化された他界、「中ほどの中津宮」をかつての他界、「海岸部の辺津宮」を境界部と捉えてきた。ここから言えば、三元論の発生は、他界の発生に淵源させることができる。「この世」と「あの世」とその境界部だ。
また、この三点は、支配するときのポイントとされたことも分かる。
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