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2016/08/04

夫婦岩と神石、太陽の穴

 どこのことを言っているのかを把握するためのメモ。地元の人にとっては自明のこと。

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 二見浦のすぐ隣り、神前(こうざき)(荒埼)の洞門の潜(くぐり)門。岬のところの穴は太陽を受け止める役割を持っている。石鏡(いじか)の沖に位置する島に太陽を受け止める穴があったという伝承がある(目崎茂和)。

 目崎はこれを「太陽神の原形」と仮説している。

 「太陽(てぃだ)が穴」がいたるところにあるわけだ。石鏡沖の島は、その周辺の「あの世」の島だったということだ。

 二見興玉神社の夫婦岩。もともとはその向こうに興玉神石があった。いまは海中に没している。猿田彦大神がときどき降り立つという信仰があったらしく、それを夫婦岩を通して拝む。しめ縄をした夫婦岩自体が鳥居の役割を果たしている(宇治土公)。

 これは、夫婦岩が、あの世との境界部であり、神石があの世だったことを示している。鳥居は境界部の変形だということも示唆されている。

 それにしても、地理的にみれば、なんというミクロコスモスだろう。


『謎のサルタヒコ』


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