太陽の子から若太陽の化身へ
後藤明は書いている。
貝は古代人にとって特別な存在であった。古代ギリシャでは女神ヴィーナスがシャコ貝から誕生する。タヒチの神話では世界は巨大なシャコ貝の貝殻に入っていた。このように巨大なシャコ貝は世界を閉じこめておく器であり、それが開かれることによって天地が分離し、世界が開闢するとイメージされたのであろう。
琉球弧でも人間はシャコ貝から誕生した。もっといえば、シャコ貝からサンゴ礁の海へ出て波間に顔を出した。そのシャコ貝は太陽の化身だった。ということは、島人は太陽の子というわけだ。
これは按司たちの若太陽思想に引き継がれたのかもしれない。つまり、太陽の子が、太陽自身の化身を自認したということだ。
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