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2016/05/11

ザン、ジャン、ダーン、ザノー

 前に、ザンの音韻変化について、次のように仮説した。(cf.「ユナ・ユウナ・イノー・ザン・イヤ」

 ザン(zan) ジュゴン
 ・yunanuiyu → dunanuiyu → duanuiyu → zuanuiu → zanuiu → zan(zyan)

 宮良当壮の「八重山語彙」では、与那の「ダーン」、西表の「ザノー」も記されているので、仮説をもう少し先まで進めてみる。

 ・yunanuiyu → dunanuiyu → duanuiu → duan → da:n

 ・yunanuiyu → dunanuiyu → duanuiyu → zuanuiu → zanau → zano:

 もうみると、ユナの「ユノーン」への転訛と似ている。

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コメント

 ザンは『南島雑話』で「ザス」と表記されてますね。
 「ザン」が「ザス」に転ずるとは思えないので、幕末の奄美大島北部のほうが原音に近いでしょうか?

 「ザス」ってどうなんでしょう。「ス」が「潮」の可能性があるのかぐらいがせいぜいで、不可解です。

投稿: 琉球松 | 2016/05/11 13:43

琉球松さん

ああ、ザスもありますね。iyu > idu > izu > isu の転訛ではないでしょうか。それだと、yunanuiyu から導けそうです。

投稿: 喜山 | 2016/05/12 05:18

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