« 『日曜日、すずは口笛を吹いた』にみる縄文の思考 | トップページ | 蝶形骨器・針突き・貝符 2 »

2016/05/17

蝶形骨器・針突き・貝符

 資料を見る前に直感的に比較してみたい。

 「蝶形骨器」の記憶は、貝符に引き継がれているだろうか。まず弥生時代後期後半に位置づけられている貝符の祖形について、これは「蝶形骨器」から継承されたというより、蝶の形からのものだが、胴体部と翅、上翅と下翅の区切りは意識されている。

1001

A

 「蝶形骨器」ではデザインされていた中室と脈の表現は、曲線とその囲いによって抽象化されている。しかし、胴体部と翅部の区別よりは、左右を横断する曲線のデザインの方が優先されている。胴体部は、頭部と胴体部の節が意識されているように見える。

 貝符のデザインは、蝶の観察さえあれば、「蝶形骨器」の記憶がなくても描けるものだと思える。

 また、右手尺骨頭部の「針突き」の起点デザインは、貝符の頭部、尾の頂点と上翅、下翅の区切りを直線で結べば、菱形と四つの三角形は得られるが、強い結びつきではない。

Photo

 しかし、古墳時代後期の祖形に位置づけられている貝符は、右手尺骨頭部の「針突き」の起点デザインにダイレクトに結びつけられる。むしろ、「針突き」のデザインから拵えたと言ってもいいものだ。

Photo_2

 少なくとも、この時点で「針突き」は存在していたと見なせる。しかし、それは時代としては新しすぎると言ってもいいものだ。


|

« 『日曜日、すずは口笛を吹いた』にみる縄文の思考 | トップページ | 蝶形骨器・針突き・貝符 2 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/87956/63253118

この記事へのトラックバック一覧です: 蝶形骨器・針突き・貝符:

« 『日曜日、すずは口笛を吹いた』にみる縄文の思考 | トップページ | 蝶形骨器・針突き・貝符 2 »