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2016/04/12

ヨナ・ヨネ地名

 崎山理の「日本語の系統とオーストロネシア語起源の地名」から、挙げられているヨネ、ヨネ地名をプロットしてみる。

 崎山は書いている。

このヨネ、ヨナ(琉球地名でユニ、ユナ)の分布は、弥生時代初期に、すでに日本海側から東北地方へかけて達していた稲作文化の軌跡と符合している。このことは、イネの穀実が「砂」から意味変化したヨネという言葉とともに、伝播していったことを意味する。

 崎山の考えにしたがえば、「砂」から「穀実」に意味変化して、これらの地名がついたということになる。しかし、もう少し繊細にみれば、崎山はヨネ期を「縄文時代晩期から弥生時代初期」としているのだから、阿蘇で火山灰が「ヨナ」と呼ばれたように、「砂」系の地名として付けられていったものが、稲作との親近性から、漢字が当てられる際に「米」が採用された例がこのなかにはあると見なす必要があると思う。

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