« 『おもろさうし 古典を読む』(外間守善) | トップページ | 蝶形骨器の変遷 »

2016/04/29

加計呂麻島のオボツ(吉成直樹)

 吉成直樹は、加計呂麻島の各シマのオボツの位相を整理している。

Photo

 「瀬武」が空欄だが、オボツという言葉は知られていない。いちばん高い山はユミシヤマといい、ここに高千穂神社の神を勧請している。吉成は、「天から下りる神の観念があったのかもしれない」と書いている。

 「佐知克」の場合、神山に降りるとは言うが、それをオボツ山というかどうかは知らない、という。

 「薩川」では、オボツ山にはいつも神がいて、神はすべてオボツ山から迎える。

 これらか分かることを列記してみる。

1.遠隔化された他界が、オボツ山に該当する。

 西阿室、須子茂、実久、武名、於斉、阿多地、薩川

2.上記のうち、オボツが、「御嶽」の役割も果たしている。

 阿多地、薩川

3.かつての他界が、オボツ山である。

 嘉入

 「阿多地」で、オボツ山が「御嶽」も兼ねることは、そこにイビがあることからも分かる。吉成の聞き取りは、2001年のものだが、オボツの位相はおおよそ確認することができるわけだ。

 オボツの呼称は、政治的な側面は持つかもしれないが、地勢・地形としての地名の意味を損なっているわけではない。


『琉球民俗の底流―古歌謡は何を語るか』


|

« 『おもろさうし 古典を読む』(外間守善) | トップページ | 蝶形骨器の変遷 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/87956/63127649

この記事へのトラックバック一覧です: 加計呂麻島のオボツ(吉成直樹):

« 『おもろさうし 古典を読む』(外間守善) | トップページ | 蝶形骨器の変遷 »