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2016/04/01

ヨナとイナ

 崎山理は、米山、米津などのヨネ地名の分布が九州から日本海側に比較的集中していることから、

このヨネ、ヨナ(琉球地名でユニ、ユナ8)の分布は、弥生時代初期に、すでに日本海側から東北地方へかけて達していた稲作文化の軌跡と符合している。このことは、イネの穀実が「砂」から意味変化したヨネという言葉とともに、伝播していったことを意味する。(「日本語の形成とオーストロネシア語起源の地名」)

 としている。

 また、『古代地名語源辞典』では、地名のイナ(伊那、伊奈)はヨナ「砂地」の転であるとしているが、崎山によれば、これは「音韻変化的な妥当性を欠く」。しかし、「米への連想もあった」としている点は、「砂から米へという意味変化からすれば逆になるものの、[古地]の推定は、はからずもオーストロネシア語「砂」語源説を傍証するものである」。

 ここで崎山が言っているのは、ヨネ地名は、砂としてのヨナに由来しているが、イナは音韻変化としては説明できない。しかし、米を見たとき、ヨナからの連想でイナと名づけることはありえる、という考えを示しているようにみえる。

 yuna → iuna → ena

 ぼくたちは、ヨナと胞衣の関係を上記のように考えているが、これも音韻変化的には問題がある。しかし、越後の米山の古名が恵奈山とされていることからは、両者の発音がとても近いところでなされていたのを思わせる。

 

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