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2016/03/10

「脱音現象論」の補足

 「「沖の島」の系譜」で行なった音韻の変化について、吉本隆明の「脱音現象論」を補ってみる。

これらの脱音化をいくつかに類別してみる。
(1) 母音(a・i・u・e・o)に挿まれた子音r音、d音、k音、w音などは語中で脱落できる。
(2) 語中のn音、m音は脱落できる。
(3) 語頭の母音a・i・u・e・oは脱落できる。このばあいの母音の脱落は|N|という無声の喉頭音で、促音的な傾向をもった「ん」音と等価なものとみなされる。
 これは法則性とするには詰めが不完全すぎる。そこで、一通りの意味で取り出されたものとしておきたいと思う。細かいことをいえば東北語と西南語と脱音化の質がすこしちがっているともおもえる。
(4) 東北語では語中のm音はb音に転化する。またt音はd音に転化することがある。n音、k音がg音に転化しうる(これは標準語をもとにした言い方で、歴史的には逆である)。
 しかし、西南語のように、y音、う音になっているものが、d音であることはない。例えば西南語で湯(yu)は(du)であり、家(ya'a)は(da'a)になる。

 1.語頭は母音以外に、h音も脱落できる。
 2.母音間に挿まれた子音の、「r音、d音、k音、w音など」には、「t音」が加わる。

 ということは、母音の変化以外は、説明できることになる。


『母型論』

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