「沖縄のジュゴン個体群とジュゴン猟の復元に向けて」(大泰司紀之)
なかなか見つからないジュゴンについて、大泰司紀之は、
おそらくジュゴンは、昼間はサンゴ礁の外側で生活し、船が近づくと深みに身をひそめてやり過ごす。夜になるとひそかにサンゴ礁のなかに入ってきて、採食していたのである。(「沖縄のジュゴン個体群とジュゴン猟の復元に向けて」2005年)
と書いている。2002年の企画調査では、奄美大島にもジュゴンが来遊する海草藻場のあることも確かめられた。
新城島下地のザン御嶽は、ここでは七門(ななぞう)御嶽として紹介されている。大泰司は、新されたこともあった骨を調べ、頭部49頭を確認している。
1894~1916(明治27~対照)年には、沖縄本島で47頭、宮古諸島で22頭、八重山諸島で146~207頭が捕獲されている。これを見ても、八重山での生息密度の高さがうかがえる。
大泰司は、「御嶽のジュゴン骨は、信仰によって残された、世界でまたとない資料であり、ジュゴン分布復元のための貴重な情報が得られる」としている。
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