ジュゴンの骨の出土時期と使われ方
生産道具として出土しているジュゴンは、骨錐が多く、貝塚前4~5期に集中している。後には、肋骨が針に使われたこともあった。骨製品という意味では、「蝶形骨器」を作る意味がもっとも大きかったということだろうか。
また、大堂原貝塚の出土状況からは、脊椎動物に占めるジュゴンは、前3~4期から後1期にかけて、目見当だけれど、約10%ほどを占めている。同程度にあるのがウミガメだが、ただし、前2~3期では、ウミガメは20%を越えている(涌泉岳二「脊椎動物遺体からみた琉球列島の環境変化と文化変化」)。珊瑚礁のことを考えれば当たり前だが、ジュゴンよりウミガメとの付き合いが長いということだ。
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