動物との関係
まず、「犬」が含まれていないように不完全なものだが、おいおい補ってゆくとして、動物との関係を表にしてみる。
これを見ると、関係の深さと強さでいえば、「蛇」は最強だ。ただし、神であったり、シャーマンとのつながりが強く、等身大さにさえ欠けるほどだ。
「アマン」は、トーテムとしての刻印がいちばん明瞭だ。しかし、人間との婚姻のなかでは現れてこない。それはトーテムであり続けたことを意味するのかもしれない。
「蝶」は、「霊魂の化身」という結びつきが最も強く、その点で、シャーマンとも島人ともつながっている。
「ジュゴン」は、人間との婚姻の結びつきがあり、トーテムとしての可能性を高めている。しかし、明瞭には出てこない。アマンや蝶のように日常的な動物ではないことも、「神の使者」へ寄る理由になっているのではないだろうか。
「白鳥」は、ニライカナイの遠隔化の後ではないだろうか。をなり神が化身するというように、人間とは近いが、それ以上のつながりが今のところ見いだせない。
「鮫」は、トーテムである可能性を持っている。トヨタマヒメの例があるからだ。宮古で、鮫を食べないというのは、人を食うからという理由に行き着きそうになるが、しかし、それは後代につけられた理由だとも考えられる。後藤明によれば、メラネシアの「鰐」は、鰐のいないポリネシアになると「鮫」に変換される。そういう意味では、ポリネシア型だ。
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