ユタの三冊
ユタに対する関心が高まっているらしい。ここ十年内のことじゃないだろうか。
琉球新報社の調査では、ユタに悩み事を相談すると答えた人は、2001年で19.4%、2006年には17.1%と減少している。
地域別にみると、宮古島も減っているが、高い(39.6%(2001年)→23.9%(2006年))。沖縄北部は微増している(18.9%(2001年)→19.6%(2006年))。(『ユタとスピリチュアルケア―沖縄の民間信仰とスピリチュアルな現実をめぐって』)
奄美大島の男性ユタの言葉。
「自然に頭を下げることを忘れるなよ」って神から言われますよ。神や仏から外されても人間は生きていけるけど、自然から外されたら生きていけないでしょ。たとえばね、月と海はひとつなんです。月は海の生命の誕生と死に影響を与えるでしょ。人間は海の満ち潮で生まれて、引き潮のときに死ぬ。自然に合わせて生きてきた人間は、自然に合わせて死ぬんです。太陽と水もまたひとつです。太陽がなければ大地の作物は育たず、雨が降らなければ枯れてしまいます。ともに生物全体に「ありがとう」なんです。これらに対して手を合わせて拝む気持ちが大切なんです。ところが神より人間が「上」だと思っている人が多い。そのくせお金なら10円でももらえると、「ありがとう」っていう。(『「ユタ」の黄金言葉』)
この言葉では、自然と神がほとんど同義に見なされているのが、らしいなと思う。
奄美大島の葉月まこは、「神繋ぎ」という言い方をしている。説明はないけれど、斎場御嶽、久高島、今帰仁をまわって、祈りをささげている。神繋ぎ、印象的な言葉だ。死者たちをつなぐ。それは生者たちをつなぐ前段になるのかもしれない。(『ユタ』)
ぼくは彼女たちの口から、現代の呪言や神話が発せられるようになるといいと思う。
『ユタとスピリチュアルケア―沖縄の民間信仰とスピリチュアルな現実をめぐって』
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