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2015/01/01

東インド諸島の他界と葬法

  東インド諸島(棚瀬襄爾『他界観念の原始形態―オセアニアを中心として』)。棚瀬のこの区分は、ニューギニアを除いた島嶼部、マレー半島、フィリピンを含んでいる。

 マレーシアでは、病因、死因は、自然なものの他は、

 1.呪術的原因
 2.死霊、悪霊の憑依ないし悪影響
 3.死霊が生霊を取ることによる霊魂の離脱

 それに対する治病法は、

 1.病気の正体の吸いだし、抜き出し
 2.悪霊、死霊の払い
 3.離脱した生霊を捕えて身体に戻す

 カリマンタン(ボルネオ)のカヤン族では、原因不明の重病は悪霊によるものとして祈祷を行う。狂気も何らかの悪霊の憑依であり、この場合は病人の霊魂が抜けだしたものと考え、霊魂の復帰を行う。これを行うのは職業的な巫者。この巫者は病中夢において勧められ、技術を習得する。女性が多い。巫者は頼まれるとトランス状態になり、自分の霊魂を送って、病人の霊魂に帰来を強要する。カヤン族の場合は、原因不明の重病の場合は、2であり、狂気の場合は3というように複合している。

 複合しているということについては、琉球弧も同じだ。悪霊(ムン)払いは、2の型に属すると思える。Ⅱ明日島では、伝染病は敵意を持つ悪霊が村を歩き回るからであるとするのも、琉球弧に似ている。

 ボントック・イゴロット族では、巫者を「夢見る人」と呼ぶのは印象的だ。「夢見る人」は、他界アニトの世界を語る。

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