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2014/09/25

まれびとの「神話」と「歴史」

 鈴木満男は、『マレビトの構造―東アジア比較民俗学研究』1974年)のなかで、折口信夫の「まれびと」を、「神話」と「歴史」の二つのモデルに分類している。

 第一次モデルが、主として神話の次元に関るものであること(歴史の次元においては、それは原始・国家以前の段階において最も純粋に現れること)。
 これに対して、第二次モデルは、主として歴史の次元に関り、古代国家の形成過程の宗教面における反映と言った程の意味を持つこと、の二点である。

 「神話」には、「死者→先祖→神」という系列が属し、「歴史」は大和朝廷に対し、服属、絶滅、放浪したもののうち、特に放浪者である「ほがひびと」が属している。

 この「神話」と「歴史」の分類が意味を持つとしたら、古代人が来訪神を観念する二つの契機を示していることだ。ひとつは他界の表象であり、死者が赴き、また未生の状態のものたちのいる場所である。もうひとつは、異人を死者あるいは神と見なしたことによるもの。

 琉球弧の場合、後者は、痕跡を認められるものに関する限り、「ほがいびと」というより、新しい技術や信仰を持って到来した人々のように見える。

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