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2014/08/03

死の位相変化

 ぼくたちは第零次、つまりアフリカ的段階の人間と自然の関係を次のように考えてきた。

 人間は、全天然自然を人間の「像(イメージ)的身体」とし、
 全人間は、天然自然の「像(イメージ)的自然」となる。

 この段階では、人間は自然を擬人化して捉えるが、一方、人間も自然の一部として位置づけられる。そこでは、性と死も自然の推移と同じひとつながりのものとして見なされる。

 農耕が始まり定着が進むと、人間と自然の関係も第一次、アジア的段階のものに移行する。

 人間は、全自然を人間の「有機的身体」とし、全人間は、自然の「有機的自然」となる。

 種を植え、実りまで人間の手によって行われるようになると、人間もその植物たちと同様に生成しやがて種を落す存在として捉えられる。このとき食用に供されなかった食物は朽ちて腐敗することも意識に上るようになる。腐敗した実が忌むべきものに変わるのを知った時、人間の死に対しても死穢の感覚を発生させた。

 高地性集落から低地へ移った時、かつての住居であり葬地でもあった山は、それ自体が禁忌の場所になった、と考えてみる。

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