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2014/06/18

「八重山・黒島と新城島における祭祀と親族」

 植松明石の1965年の論考、「八重山・黒島と新城島における祭祀と親族」(『沖縄の社会と宗教』所収)から。

 アカマタ、クロマタはその面の色の赤、黒に由来するといわれ、上地ではアカマタが男神、クロマタが女神である。下地でもアカマタは男神、クロマタは別にアオマタとも呼ばれその顔の色が緑色(草色)で女神である(p.289)。

 この指摘も重要なものだと思える。緑色(草色)の面は、古代の色概念として「青」と呼ばれた。さらに、神名としては、色彩ではなく、明度寄りに「黒」とされたと理解できる。

 新城島のアカマタ・クロマタは、ミラヤア(八重山では一般にナビンドウと呼ばれる)のニーレイスクという手の届かぬ深い土の底から生まれてくることになっている。「このニーレイスクの語感は、下地の人によれば、「はかりしられぬ」「遠い遠い」であるという。この神になる人・或いはこの神はニイルピトゥというが、信仰深いこの島の人々は、ニイルピトゥという用語もみだりに口にすることが、はばかれている(p.290)」。

 洞窟他界としてのニーレイスクと、強い禁忌感。

 アカマタの象徴は太陽、クロマタの象徴は月。(p.295)

 新城島上地では、アカマタ・クロマタのそれぞれの親子神。下地では、アカマタ・アオマタのそれぞれの親子神が出現する(p.289)。

 下地では、赤、黒の対を、色彩概念の象徴性に添って、青、赤へ編成している。

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