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2014/05/25

70.「竈神と屋内神」

 第二章、「家の神と火の神」、第一節、「竈神と屋内神」(酒井卯作『琉球列島における死霊祭祀の構造』)。

 琉球列島の人の神は竈の神のこと。

・出産の終わった精進取(ソージトリ)に、産床を清め、竈の灰をとりかえる(波照間島)。
・産児に産湯を浴びせた後、まず竈を拝ませて家族の一員になったことを火の神に報告する(那覇)。
・粟のスクマ(初穂祭)には、当日に熟した穂を竈に供えて収穫を感謝する(波照間島)。
・火の神を拝むのは日常的な行為。

 家と火の神も不可分。家の数え方。
・一煙(くぶ)い、二煙(くぶ)い(宮城)
・本家、火元(ピムツ)、分家、火別れ(ピパカリ)、家族、火人数(ピニンズ)(川平)
・火の神、ヤーヌシガナシ(与論島)

 火の神は家の象徴。

 死にいたると、火の神を放棄し、新しく取りかえる。主として、家の主婦、主人に限定される。

 つまり、「火の神」とは、対幻想の象徴になっている。しかも、それは夫婦の対幻想に限定され、世代という概念をもたない。


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