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2014/05/09

55.「天下る死」

 「天下る死」(酒井卯作『琉球列島における死霊祭祀の構造』)。

 月と生き水
 月の中に生き水を担いだ天からの使いの女の絵が残っているのは、生き水を神様からもらってくる途中、人間は桑の実をとって食べているうちに遅くなった。そうすると蛇などが先に浴び、人間は生き水を浴びることができなかった。そのために蛇は脱皮し、人間は脱皮できなくなってしまった(p.409)。

 日本内地では月に映る影は兎の餅つき。琉球では水汲みの姿。
 餅つきの影は農耕地帯に多く、水汲みは、アイヌ、北欧など、水を渇望する国が目立つ(p.410)。

 三十三年忌を星の夜に行う意味。「天に昇って星になってください」(天上他界)。

 節目の行事に死者の魂は天に留まり、おりる場所を間違えさえしなければ、再び人間の魂の中に蘇ると考えていたようだ(p.411)。

 天にも魂は留まるということ。山頂はないのだろうか。

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