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2014/04/08

25.「霊質としてのマブイ」

 「霊質としてのマブイ」(酒井卯作『琉球列島における死霊祭祀の構造』)。

マブイは人間の肉体の中にあって、生きている限り、その人間を守護していく霊質で、文字通り「護り」だとみられる。人格を形成するのは、したがってこのマブイであって、「お守袋」を首に下げるような、肉体の外に守護霊を設ける方法とは対照的に、琉球ではこれを肉体の中に確保する(p.173)。

・タマシィ、シィという言い方もある。
・ヤマシィは、木に宿る霊魂。
・イキマブイは正常な人間の霊魂。シニマブイは死者の霊魂。
・マブリはハベラ(蝶)の形をしていて、生きている人のマブリは黒く、死んでいる人のマブリは白い(大島南部)。
・人によってその数は違い、一つしかマブリをもたない人は、気をつけなければいけない。マブリは遊び好きで、帰るのを忘れることがある(大島南部)。
・「生きマブイと死マブイと別りよおう」と出棺時に唱える(伊計島)。
・イキマブイは、生霊として祟りのある霊魂に属する場合もある。
・サキマブリは死霊の意味。

 マブイは「もう一人の自分であり、肉体と同様に行動し知覚する霊体」。「人間、動物の区別を問わず、生きとし生けるものの、すべてを支配しているものはマブイ」(p.179)。

 「ハベラ(蝶)の形をしていて、生きている人のマブリは黒く、死んでいる人のマブリは白い」という形態や色の認識、人によって数が違うことも興味深い。「添い寝」で霊魂の転移ができるのもそういうことか。


 

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