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2014/03/21

7.「類型をめぐる諸問題」

 「類型をめぐる諸問題」(酒井卯作『琉球列島における死霊祭祀の構造』

 いま琉球列島を概観するとき、そこに展開する自然条件、つまり農耕にはあまり恵まれない地層の浅い土壌、水の不便さ、島を囲繞する海、年中を通じて温暖な気候などをみるとき、そこにはやはり、琉球的な環境の中で、自分たちの習俗を伸ばしてきた歴史的な背景を無視することはできない。そこにあらわれているものは、大和文化の踏襲でもなく、または大陸文化の模倣でもなく、きわめて琉球的だとしか言いようのない特殊性を示しているように私には思える。例えば墓制や霊魂観念というものも、表面的には異文化の影響によるものが大きいけれども、ひと皮むけば、そこには自分自身の独自の色あいがにじみ出ている。これまでにふれたように、野ざらしからはじまる各種の葬法の中にそれをみることができる。おそらくこれらの葬法は、いずれも風土と無関係に成立しえないものであろう。(p.44)

 さきにあげた各種の葬法は、異なった類型を示すのではなく、基本的には一つの葬制の型のなかにみられる諸現象。それぞれに共通しているのは、「埋めない葬法」が琉球の葬制を支配している。(p.44)

 ここに二つの考え方がある。ひとつは、死者は故意に埋葬せずに放棄されたもので野ざらしなどはその痕跡。もうひとつは、複葬制の社会では地上葬は第一次のものであるとする考え。これらは複葬制論争となってあらわれたが、終わったわけではない。

 そこで、「問題となった洗骨習俗から整理してみる」。

メモ
 ひとつの可能性として。他界が時間性としてしか表象されなかった時は、風葬は野ざらしのままだった。農耕が支配的になるにつて、他界は空間性を持ち、そこで洗骨が行われ、洞窟は墓所ともなった。


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