世界一のどかなヨロンマラソンのポテンシャル
ヨロンマラソンのことを「世界一ゆるくてあったかい」と形容したことがあるけど(「ヨロンマラソン-世界一ゆるくてあったかいマラソン」)、えりなさんの「世界一のどかな」(「風になる日」)という形容の方がふさわしいので来年は初めからそう自称しようと思う。
地域ブランドのヨロンマラソンには目を見張るものを感じて、二年前、関西奄美会誌にも「ヨロンマラソンに見る手づくりの奄美発信」という文章を寄稿したが、その考えは今も変わらない。それどころかますますポテンシャルを感じる。
それは何といっても発信力が強まってきていることだ。与論のツイッター人口も増えてきたおかげで今年は、マラソン用のTシャツを作る人がいたり、当日の朝5時半に起きてボラんティでサポートに行く人がいたりする様子も伝わってきた。
「ヨロンマラソン」でツイートされた数は過去30日間で342件に上る。当日の134件がピークでゆるやかに下降するカーブを描いている。
これはどのくらいの規模なのか。たとえば、同日に琵琶湖では「びわ湖毎日マラソン」が行われているが、「琵琶湖マラソン」の当日のツイート数は1944で、過去30日間では3714件だ。
当日 過去30日
134 342 ヨロンマラソン
12 21 与論マラソン
1944 3714 びわ湖毎日マラソン
ツイート数でみると、ヨロンマラソンはびわ湖毎日マラソンの10分の一程度の規模になるわけだが、方やNHKでも放送されていることやツイート人口の密度を踏まえると、相当に健闘していると思える。
この発信力を支えたのは、ヨロンマラソンのネット中継だ。これがあるから、島外からもヨロンマラソンに参加することができる。ニコニコ生放送ではピーク時には2000近い視聴者数を数えていた。ゴールの中継はもちろんのこととして、翔龍橋給水所ののどかさ面白さ、JALのCAさんのドリンク渡しは次第に名物と化してきている。
ぼくにとって格別だったのは、今年、友人の和田さんが参加してくれて、翔龍橋給水所のネット中継越しに、「喜山さん」と呼びかけてくれたのをキャッチできたことだったが、それが感動的なことだというのをその瞬間になるまで知らなかった。ネット中継はこんな喜びも寄こしてくれる。
今年は、ヨロンマラソンを題材にしたブログも豊かだった。
「ヨロンマラソン2012 その1」~4(「さすらいの風来簿」)
「与論島「ヨロンマラソン2012」ハーフ完走!(前編)」~後篇(WADA-blog)
「第21回ヨロンマラソン終了しました^^v」(「沖縄離島ブログ」)
「風になる日」(「Seaside Garden Note」)
ぼくもFacebookページでひと様の上げたコンテンツを元に当日の記事を作成した(「Yoron Island (与論島)」)。この他にも、Facebookやmixiではぼくの知らない多くのコンテンツが交わされたに違いない。
わがままなお願いになるが、当日の発信力を上げるためにネット中継は続けてほしいしできれば中継の箇所に島の東海岸添いを加えてほしい。名物箇所がもうひとつ増えること間違いなしだと思う。
ヨロンマラソンの魅力は、島と島人を挙げててのホスピタリティだと思う。その要素は、「ゆるさ」、「海」、「応援」。
「ゆるさ」 制限時間7時間の長さ。給水所での有泉や山羊汁、豚汁の振る舞い。
「海」 目の端に云うまでもないあの海を感じ、見ることができる
「応援」 島人こぞっての沿道での声援、ネット中継、前夜祭、完走パーティ
これらの要素が相まってユニークなホスピタリティを生んでいる。もちろん交通の便、宿泊所の数、質など課題だって数え上げれば切りがないだろう。けれど、いま一番、島の魅力を伝え、伝わるものは何かと問われれば、ヨロンマラソンが筆頭に挙げられるのではないだろうか。そのポテンシャルは高いと思う。
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