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2010/04/07

県外だが圏内で

 6日の沖縄タイムスに徳之島の情況が詳しく出ている。

 「「県境」の島 浮上に憤り 徳之島ルポ」

 候補地に突然浮上してから2カ月余り。沖縄県外移設を重視する鳩山由紀夫首相が抱く「腹案」に、島民は神経をとがらせる。

 「徳之島は『県外』といっても、『県内』が『県境』になっただけじゃないか。小さな島に負担を押しつけるのは絶対に許されない」。島の南部にある伊仙町の大久保明町長は、憤りを隠せない。

 「県内」が「県境」になっただけという表現は、「県内」が「圏内」になったと言うほうが事の本質を明らかにする側面がある。沖縄県を琉球圏に拡張したということだ。「徳之島分散案にすがる首相、地元は反発強まる」と読売新聞が書くように、鳩山首相にとっては「県外」をなんとしても実現したい苦肉の策であるかもしれないが、まるでおはじきのようだ。

 近代民族国家としての日本は、島嶼がその理念が途絶えやすい場所として島嶼制度を軽視してきたが、琉球弧はなかでも、島嶼のなかの島嶼であることによって、あるいはそれ以上に異族という見なしによって、その矛盾を負わせやすい傾向は絶えない。

 沖縄タイムスも賛成派の存在を指摘するように、鳩山首相も賛成派を梃に、あるいは当てにして正当化を図るつもりなのかもしれない。しかし、日本が主権国家であるなら、そして鳩山首相が対等な日米関係を、と謳うなら、基地の撤去という理想を道しるべにした交渉をすべきではないだろうか。冷戦後の世界にあって冷戦期の行動型しか採れていない限界がここにあるよいうに見える。

 一方、「沖縄の痛み 今わが身に」と沖縄タイムスは見出しのサブに書く。奄美は歴史を反芻しながら自問自答する。


 

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